受け継ぐために、変わり続ける

受け継ぐために、変わり続ける

兵庫県丹波篠山市。

豊かな自然と歴史ある町並みが残るこのまちでは、昔から受け継がれてきた仕事や暮らしが、今も日々の営みとして息づいています。

SUMWAREが大切にしているのは、ただ新しいものをつくることではありません。受け継がれてきた仕事や技術に敬意を払い、その価値を今の時代へつないでいくこと。その考え方は、私たちがものづくりで目指している姿でもあります。

今回訪ねたのは、道路設計コンサルタントの田中 和也さんと、レザー職人の田中 まりこさん。

異なる仕事に向き合うお二人の言葉を通して見えてきたのは、「受け継ぐこと」と「変わり続けること」は、本来ひとつの営みであるということでした。


地図を描く人、想いを仕立てる人

和也さんが携わる道路設計は、人や地域の未来をつくる仕事です。
高校時代の測量アルバイトをきっかけにこの道へ進み、現在は道路やインフラの設計を通して、地域の暮らしを支えています。
「完成した道路は、つい自分でも走りに行きたくなるんです。」
一本の道路ができるまでには、多くの人の仕事があります。その中心にある設計図は、誰もが迷わず工事を進められるための"伝える道具"でもあります。


一方、まりこさんは広島県福山市のレザー職人のもとで約10年間技術を学び、独立。現在は兵庫県丹波篠山市に工房を構え、オーダーメイドを中心とした革製品を製作しています。
「私が作りたいものではなく、お客様が本当に欲しいものを作りたい。」
技術だけではなく、人の想いを受け取り、形にすることもまた、ものづくりの大切な仕事だと話します。


受け継ぐために、変わり続けること

今回の取材を通して、何度も耳にしたのが「固定観念にとらわれないこと」でした。
和也さんは趣味の釣りを例に、こう話します。
「昔からあるものを大切にしながら、新しい考え方も取り入れていく。それが本当の継承だと思います。」
変えることは、過去を手放すことではありません。
積み重ねられてきた知恵や技術を理解し、その価値を今の時代に合った形で受け継いでいくこと。
その考え方は、SUMWAREがクラシックなワークウェアを現代の作業着へ再構築しているものづくりとも重なります。



暮らしの中にある、もうひとつの仕事

お二人には、本業とは別に大切にしている仕事があります。
家業である、お米と黒豆づくりです。
まりこさんはこう話します。
「今は何でも買える時代です。でも、自分たちで持ち、育てることには、それとは違う価値があると思うんです。」
便利さだけでは語れない。
土に触れ、季節を感じながら手を動かすことも、この土地で受け継がれてきた暮らしの一部でした。



「作業着らしくない」という第一印象

実際にSUMWAREを着ていただくと、お二人が最初に口にしたのは、「作業着らしくない」という言葉でした。
現場へ行く日も、打ち合わせの日も、そのまま街へ出かける日も、一日を通して自然に着続けられる。
「主人が着ている姿を見て、純粋にかっこいいと思いました。」
まりこさんのその言葉には、働く服にも、着る楽しさや誇りがあっていいという想いが込められているようでした。



受け継ぐのは、技術だけではない

道路を設計すること。
革を仕立てること。
そして、お米や黒豆を育てること。
仕事は違っても、お二人が大切にしているものには共通点がありました。
目の前の人を思いながら手を動かすこと。
積み重ねられてきた技術や文化を大切にしながら、自分たちなりの新しい価値を加えていくこと。
受け継ぐために、変わり続ける。
その姿勢は、お二人の仕事にも暮らしにも、そしてSUMWAREが目指すものづくりにも共通する価値観でした。



PROFILE

田中 和也さん
道路設計コンサルタント。兵庫県丹波篠山市を拠点に道路やインフラ整備の設計業務に携わり、釣具ブランド「山波商店」のアンバサダーも務める。
山波商店公式サイト:https://yama-nami.com/

田中 まりこさん
レザー職人。広島県福山市で約10年間修業した後に独立。兵庫県丹波篠山市で「SLOTH Leather Factory」を主宰し、オーダーメイドを中心とした革製品を製作している。
SLOTH Leather Factory公式サイト:https://sloth-leatherfactory.com/

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